【保存版】都立高校受験の仕組みって分かりにくい?これで大丈夫

都立高校受験は例年4万人近くの中学生が同時同刻に受験をする一大イベントです。

しかし、都立高校仕組みは複雑で理解しづらいことも事実です。

そこで、このブログでは都立高校受験の仕組みを丁寧に解説し、受験生やそのご家族の方々が準備万端な状態で受験に挑戦できるようにサポートします。

それではさっそく都立高校入試の仕組みについて整理していきましょう。

1)都立高校受験の仕組み

はじめに、都立高校入試には推薦に基づく入試(以下推薦入試)学力検査に基づく選抜(以下一般入試)があります。それぞれの入試方式は選抜方法だけでなく受験日程や必要な対策が異なりますので、順番に説明させていただきます。

2024年度(令和6年度)東京都立高等学校入学者選抜は、https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/admission/high_school/exam/release20230525_04.html

推薦入試は1月26日(金曜日)・27日(土曜日)

一般入試は2月21日(水曜日)に実施されました。

全日制都立高校の一般入試は受検者数で39,054人に対して合格者数は28,994人、推薦入試は募集人員9,445人に対して応募者数は23,421人でした。

ところで気になる受験料ですが、全日制:2,200円、定時制:950円と、一律に定められています。

(参考)【都立高校の志願変更について】

初めは以下のことだけ踏まえていただければ十分です。

一般的に、

  推薦入試    一般入試  
   入試日程   1月下旬2月下旬
   合格発表2月上旬3月上旬
   募集人数少ない多い
    倍率高い低い

です。

都内の私立高校の入試選抜が2月上旬、国立高校が2月上旬から中旬に行われることを考えると、

都立高校推薦入試→都内私立高校入試→国立高校入試→都立高校一般入試

という順で入学試験が実施されます。

2)推薦に基づく入試(推薦入試)

都立高校の推薦入試では学力検査はなく、調査書や個人面接、集団討論、小論文などを点数化して総合点の高い方から合格者を選びます。

①調査書

調査書は内申点のことです。基本的に中学3年次の成績が加味されます。(学校によって中学3年間全ての成績だったり中学3年生2学期の成績だったりします。)

内申点は、中学校が公立か私立か国立かによって、都内でも地域によって取りやすさが異なるため都立高校入試が不平等であると言われる原因にもなっていますね。

しかし傾向として内申点が高い受験生ほど学力も高いという事実があります。

内申点は9教科、5段階の成績であるため素内申は内申5×9教科=45点です。

都立高校入試の一般入試で使われるような換算内申は体育、美術などの実技4教科が2倍になるため、内申5×主要5教科+内申5×実技4教科×265点満点です。

(そのため実技教科の成績の影響が高いです。)

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【内申完全攻略】内申って大切?オール5の取り/?preview_id=30&preview_nonce=1b1b735f46&preview=true

②集団討論 ③個人面接 ④小論文

集団討論は5〜6人のグループで30分程度です。

個人面接は面接官2〜3名程度で10分程度です。

小論文は500〜600文字程度のものを50分程度で書きます。

※集団討論、個人面接、小論文はそれぞれしっかりと対策することが重要です。対策なしに推薦入試を突破した受験生はほとんどいません。

推薦入試の配点は各学校によりますが例として都立日比谷高校を挙げておきます。

例)東京都立日比谷高等学校

 調査書  集団討論と個人面接  小論文  総合 
450200250900
集団討論は2021年、2022年、2023年実施されず。2024年に再開。

推薦入試で合格できる内申点は高校によりますが、進学指導重点校などの上位校の推薦入試ではほぼオール5が必要です。(それぞれの高校分析は他の記事で書きますね。)

推薦入試は受けるべき?

推薦入試を受けるには一般入試の対策とは異なり、推薦入試専用に対策する必要があります。

そのため、対策に費やす時間や労力を考慮して推薦入試を受けずに一般入試だけを受ける受験生も少なくありません。

正直、都立高校の推薦入試を受けた方がいい人、受けない方がいい人、どちらもいます。

例えば、中学校の先生にとりあえず受けろと言われたから、絶対に受からないから受けるなと言われたからと、学校の先生の一方的な方針だけに従う必要はないと思います。

しかし、対策を適切に行えば推薦入試合格を狙うことも不可能ではありません。

3)学力検査に基づく選抜(一般入試)

一部の受験生が受ける推薦入試に対し、全ての都立高受験生が受けるのが一般入試です。

そして都立高校の一般入試は学力検査(一般的な学力試験)調査書(この2つで1000点)英語スピーキングテスト[ESAT-J](これで20点)で合計1020点満点です。

例)東京都立日比谷高等学校

学力検査調査書英語スピーキングテスト  合計 
700300201020

①調査書

調査書換算内申65点満点で計算します。(内申5×主要5教科+内申5×実技4教科×2)

例)都立日比谷高校では調査書は300点であるため65点が300点に換算されます。

つまり、換算内申1点が総合点の4.6点に相当します。

そして実技教科の内申が1上がると総合点合計1020点のうち10点近く上昇することになります。

一般的に上位校ほど学力検査の割合が高く、調査書の割合は低いことが多いです。

(学力検査:調査書は7:3か6:4です。)

②学力検査(一般的な学力試験)

学力検査は5教科(国語、数学、英語、社会、理科)または3教科(国語、数学、英語)があり、各教科100点満点です。

例えば都立日比谷高校では学力検査は5教科で700点のため、学力検査500点が総合点の700点に換算されます。

問題は基本的にすべての都立高校で共通問題です。

しかし国語、数学、英語の3教科を独自の問題で行う自校作成問題実施校もあります。

自校作成問題

自校作成問題である都立高校は難易度が高く、学力の高い受験生が集まる人気高校です。

そして上位校を受験する受験生は共通問題で差がつかないため独自問題を導入しているのです。

[自校作成問題実施校]

進学指導重点校   日比谷・国立・西・戸山・青山・立川・八王子東   
進学重視型単位制高校    新宿・国分寺・墨田川・国際(英語のみ)   

ただし社会と理科は上位校でも共通問題のため、それぞれ9割以上取る必要があります。

③英語スピーキングテスト

英語スピーキングテスト[ESAT-J]

これは11月に行われ、A~Fの6段階で結果が出て20点に換算されます。

A B C D E F
201612840

最後に

都立高校受験について少しでも理解の役に立てることができたなら幸いです。

受験の道のりは、多くの挑戦と成長の機会に満ちています。今後も受験生の皆さんを応援していきます!

ついでに上位高校受験の女子の併願校についての記事はこちらから

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