今回は高校生の3大悩める事案である文理選択について、何を基準に選択すべきかお教えします。
(参考)共通テストでちょー使える裏技、【ダブルディグリー制度のある大学7選】、【留学必須の大学・学部10選】
1)文理の選択基準
まず文系か理系か選択する基準は主に3つに分けられます。
1つ目は、将来の夢に対して学部選択をする場合です。
例えば医師になりたいから医学部、弁護士になりたいから法学部、などです。
2つ目は、受験に必要な科目や得意科目、苦手科目に対して学部選択をする場合です。
3つ目は、周りに影響されて文理選択する場合です。
理系の多い高校に通っているとなんとなく理系してしまう場合などが当てはまります。
2)文理で必要な受験科目
次に文理で必要な受験科目について国公立と私立に分けて紹介していきます。
大学共通テスト | 二次試験 | |
国公立文系 | 外国語、数ⅠA、数ⅡBC、国語、情報、理科基礎、地歴公民、地歴公民 | 外国語、国語、数ⅠAⅡBCまたは地歴公民 |
国公立理系 | 外国語、数ⅠA、数ⅡBC、国語、情報、理科、理科、地歴公民 | 外国語、数ⅠAⅡBC、数Ⅲ、理科(、国語) |
私立文系 | 外国語、国語、数ⅠAⅡBCまたは地歴公民 |
私立理系 | 外国語、数ⅠAⅡBC、数Ⅲ、理科 |
このように必要な受験科目は圧倒的に国公立で多く、私立で少ないです。
また理系の方が文系よりも必要な受験科目数が多い場合が結構見受けられます。
さらに私立は受験科目数が多岐に渡り、1・2科目で受験できる入試方式もあります。
まとめると、受験科目数は国公立理系≧国公立文系>私立理系>私立文系というイメージを持っていただければ十分です。
3)文理選択をした時期
次に大学生100人(高学歴多め)に文理選択をした時期について調査しました。
すると3人に1人は中学生のうちに、また3人に1人は高校1年夏までに文理選択していることがわかりました。
さらに理系の方が文系より文理を選択する時期が早い傾向が見られました。
4)文系選択
文系志望理由
まず文系志望理由を100人の文系受験生に調査しましたので以下に示します。
1位 理系科目が苦手だったから(32人)
2位 文系学部に進みたかったから(20人)
3位 理系科目が嫌いだったから(18人)
4位 文系科目が好きだから(14人)
このような結果になりました。
そして特筆すべきことは「文系学部に進みたかったから」という理由よりも「理系科目が苦手だったから」という声が多いということです。
特に数学に苦手意識を持っている文系受験生は多いです。
そのため文系受験生の文理選択は理系受験生よりも遅めの時期なのかもしれませんね。
ここに注意!
文系選択をする際に留意する点がいくつかあります。
①大学生活
まず文系大学生の大学生活は理系大学生よりも授業数が比較的少なく、部活やサークル、バイトや遊びに割く時間が長いです。
そのため大学1・2年生から就活する学生は少ないため、遊びがちな場合が多いです。
もちろん早い時期から就職活動をしたり、学外活動に参加する大学生も多いです。
しかしゆとりある大学生活の中で遊びに傾倒している周囲の友人に流される可能性は少なくないのです。
②目的意識
文系受験生の文系選択理由からも分かる通り、明確な目的を入学時に持っている文系大学生は少ないです。
そのため大学在学中に将来のキャリア計画を明確に持っている学生は理系よりも少なく、なんとなく学部卒業後に「大手企業就職すること」が目標となってしまう学生は少なくありません。
もちろん企業就職が悪いとは思いませんが、何がしたいのかを少し考える必要があります。
③大学院進学
文系大学生は理系大学生よりも大学院進学率は低いですが、その理由の一つに院卒業後の就職の困難さがあります。
文系院生は理系院生に比べて仕事に専門領域が活かせる場合が少なく、職種に専攻が直結しないことも珍しくありません。
また院卒の年齢や就業意識への偏見も強く、就職に院卒を活かしにくいのが現状です。
5)理系選択
理系志望理由
次に理系志望理由を100人の理系受験生に調査しましたので以下に示します。
1位 理系の学部に進みたかったから(38人)
2位 文系科目が苦手だから(21人)
3位 理系科目が得意だから(18人)
4位 理系科目が好きだから(11人)
以上の結果から分かる特徴としては、理系選択の最も大きな理由として4割近い理系受験生が「理系の学部に進みたかったから」を挙げられたことです。
これは医学部や歯学部、薬学部、獣医学部などがあることが原因となっている可能性はあります。
しかし、少なからず約2割の理系受験生は「文系科目が苦手だから」という理由を挙げています。
ここに注意!
最後に理系選択をする際に留意する点がいくつかあります。
①大学生活
まず第一に理系大学生の大学生活は文系大学生よりも忙しいです。
確かに一般教養などを扱う授業が多い1~2年生の間はそこまで忙しさに文系との差はあまりありません。
しかし3年生になると研究室配属される場合が多く、部活やサークル、バイト、遊びなどに割く時間は必然的に短くなります。
また理系は文系と比べて必修科目数が多いことも多く、1日の大学の授業に費やす時間は長いです。
②分野への興味
第二に意外と見落としがちな専攻への興味の重要性を説明します。
理系学部の授業は非常に専門性が強く、自分の専攻分野の興味がなければ数多く行われる講義や実習、実験をこなすことは非常にストレスになります。
実際に専攻への興味を見出せず大学を辞めようかと考える理系大学生もいるほどです。
また研究室配属の際に選択できる研究室は当然のことながら、所属する学部に依存します。
そのため研究室での研究も専攻への興味がなければ退屈でつまらないものとなってしまいます。
だから理系受験生は学部選択を慎重に行う必要があります。
同時にそもそも理系分野に興味があるのかを自問自答してみてください。
(4年制学部卒業後に一般企業に絶対就職すると考えている人は心配無用ですが)
③大学院進学
最後に理系大学生の多くが考える大学院進学についてです。
理系大学生は大学院進学する人が文系大学生よりも多いのが現状です。
なぜなら理系大学生は研究者としての働く選択肢が多いからです。
そのため研究の道を志した瞬間、大学院進学は自動的に決定するのです。
なので受験生は大学卒業後のキャリア形成について少しは考えておくことをお勧めします。
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