都立高校の学力検査に基づく選抜(以下一般入試)では出願が2回できる志願変更をご存知ですか?
今回は志願変更の方法、メリットについて解説していきます。
(参考)【都立高校の仕組み】について
都立高校の志願変更とは
都立高校における志願変更とは1度出願した後に学校を変更して、他の学校や科を変更することです。
毎年都立高校受験生の7%ほどが志願変更しています。
また志願変更できるのは1回までで、一般入試に限ってです。(推薦入試ではできません。)
さらに同一校同一科への再提出・全日制課程から定時制課程への志願変更はできません。
そのため基本的に出願する学校のレベルを変更する意味合いで利用すると考えてもらっていれば大丈夫です。
志願変更の方法
はじめに志願変更の大きく出願の取り下げ→再提出の流れで行います。
そしてかなりスケジュールがタイトになっていますので時間に気をつけましょう。
2023年度を例に説明していきます。
まず2023年度都立高校一般入試の出願期間は2月1日(水)~7日(火)でした。(入試本番は2月21日(火))
しかし2月8日以降に出願した都立高を変更したいと考えたとします。
取下日まで
①2023年度の出願の取り下げ日は2月13日(月)なので前日(できれば数日前)までには志願変更願(紙)を作成します。
②そして前日(できれば数日前)までに在籍している中学校長へ提出し、確認を受け必要書類を受け取ります。
志願変更を決めたらすぐに在籍している中学に連絡することをおすすめします。
取下日 2月13日(月)
③その後その書類を出願した都立高校へ持参し提出します。(提出は2月13日午前9時〜午後3時)
取下げ時には、出願した高校から調査書等出願に要した書類が返却されます。
④次に出願手続と同様に出願サイトから出願情報を入力し、出願申込をします。(2月14日正午までですがお早めに!)再提出時には中学校の確認を受ける必要はありません。
入力時には【全日制(志願変更)】の区分を選択します。この際、入学考査料の追加払いは必要ないです。
再提出日 2月14日(火)
⑤出願情報登録後、取り下げた都立高校で返却された書類を出願しなおす都立高校の窓口に提出します。(再提出は2月14日午前9時〜正午)
⑥都立高校で確認後、出願サイトから受検票をダウンロードできるようになります。
自分で印刷して、受検日に持参してください。(ダウンロードは2月16日(木曜日)頃開始)
(参考)東京都教育委員会
志願変更のメリット
まずなんといっても1つめのメリットは、学校別の倍率を加味して出願できる点です。
都立高校では毎年学校別に志願変更前の出願倍率を公表しています。
ですので志願変更する受験生の多くは出願の高い学校から低い学校に変更することで合格可能性を高めることを目的としています。
しかし私個人は志望校の倍率が高いが故の志願変更はあまりお勧めしません。
なぜなら倍率と合格可能性はあまり相関がないと思うからです。
倍率が高くても合格する人は合格しますし、倍率が低くても不合格の人はいます。
次に私が最大のメリットだと考えるのは、志望校のレベルを上げるための志願変更です。
かくいう私も戸山高校から日比谷高校に志願変更した都立受験生の一人です。
しかし志望校のレベルを上げる受験生はほとんどいません。
実際に私が志願変更した際に日比谷高校に訪れた際には先生方が珍しいことだと驚いておられました。
それでも私がレベルを上げる志望変更をお勧めする理由は、受験生は最後の1週間でも成績が伸び続けるからです。
そもそも都立志望校を決定するのは成績が伸びきる手前です。それでは本番当日の実力を考慮できてない場合もあります。
だからこそ都立高校受験生のみなさんには最後まで高く目標を持っていて欲しいと思います。
最後に
都立高校にはせっかく志願変更という入試直前に志望校を変えられる便利な制度があるのですから、利用している人が少ないからという理由だけで利用をためらっていてはもったいないです。
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