近年、首都圏の上位難関高校受験をする女子受験生が受けることのできる高校は限られているのが現状です。
だからこそ適切な併願校を定めて入試に取り組む必要があります。
1)上位女子高校受験生の併願校は少ない?
まず上位の女子高校受験生の入試が大変なのは、女子が受験できる難関高校の数が少なく、定員数が少ないからです。
そして実際に、2022年に豊島岡女子高校が高校募集を停止しました。
今まで、豊島岡女子高校は高校募集のある都内で数少ない難関女子私立高校でした。
しかし、高校募集停止により首都圏上位の女子高校受験生の間に動揺が走りました。
このように首都圏では高校受験の女子の受験が非常に大変になっているのが現状です。
特に難関校になるとその傾向がますます強くなっています。
では実際に女子が受験できる難関高校に見ていきましょう。
そもそも併願校って?
一般的には「複数の学校の入学試験を受験すること」を示します。
特に、高校受験では「公立高校を第一志望とする受験生が受ける私立高校や国立大附属高校のこと」を示すことが多いです。
しかしここでは公立高校を受験する女子受験生だけではなく、私立や国立大附属を第一志望とする女子受験生のためにもルートを示します。
2)女子の偏差値部別併願校【一般入試】
このように色別で上記の高校を難易度順に3つのAグループ(赤)、Bグループ(青)、Cグループ(緑)に分けてみました。
ただし難易度は駿台の偏差値に完全に基づくわけではありません。
私立 | 国立 | |
70 | 慶應女子 | |
68 | 筑波大附 | |
67 | 渋谷幕張(千葉) | |
66 | 早稲田実業 | |
65 | 早大本庄学院 | |
64 | 市川(千葉) | |
63 | 栄東(埼玉) | 東京学芸大附 |
62 | 青山学院 | お茶の水女子大附 |
61 | 明大明治 | |
60 | 国際基督教大学 |
2)2024年度(前年度)入試日程【一般入試】
では上記の高校を2024年度に行われた入試日程ごとに分けてみましょう。
難易度順に上からAグループ(赤)、Bグループ(青)、Cグループ(緑)。
試験日程 | 私立 | 国立 |
1/17 | 市川(1/19) | |
1/19 | 渋幕(1/21) | |
1/22,23 | 栄東(1/24) | |
2/9 | 早大本庄学院(2/12) | |
2/10 | 慶應女子(2/12)、早稲田実業(2/12)、国際基督教大学(2/12) | |
2/12 | 明大明治(2/12)、青山学院(2/13) | |
2/13 | 筑波大附(2/16)、東京学芸大附(2/15)、お茶の水女子大附(2/16) |
3)女子のための上位難関高校パターン(首都圏)
基本的にはAグループ(赤)、Bグループ(青)、Cグループ(緑)から第1志望以下のグループからそれぞれ少なくとも1校ずつ受験することを推奨します。
その他にも、第一志望校が入試1日目である場合に前受けの練習校として受ける併願校を用意する受験生も多いです。
さらに、併願優遇制度のある私立高校を滑り止め校とする受験生もいます。
第1志望が難関私立高校の受験生の場合
まず、上位難関私立高校を第1志望とする女子受験生の併願校をレベル別に考えてみましょう。
以下の併願校は実際の多くの受験生が併願校としているパターンです。
具体例)
第1志望(難易度が高い) | 併願校 | |
Aさん(国立大附属あり) | 慶應女子 | 筑波大附、早大本庄学院、明大明治(、市川) |
Bさん(国立大附属なし) | 早稲田実業 | 早大本庄学院、青山学院(、栄東) |
第1志望が難関都立高校の場合(東京)
次に、上位難関都立高校を第1志望とする女子受験生の併願校をレベル別に考えてみましょう。
以下の併願校は実際の多くの受験生が併願校としているパターンです。
具体例)
第1志望 | 併願校 | |
① | 日比谷、西 | 渋幕、慶應女子、筑波大附、東京学芸大附、お茶の水大附、早稲田実業、早大本庄学院、市川、栄東、国際基督教大学 |
② | 国立、戸山 | 早稲田実業、早大本庄学院、市川、栄東、国際基督教大学、青山学院、明大明治 |
③ | 青山、立川、八王子東 | 市川、栄東、国際基督教大学、青山学院、明大明治 |
進学指導重点校を徹底比較した記事はこちら
進学指導重点校を比較【日比谷、西、国立、八王子東、戸山、青山、立川】
第1志望が国立大学附属高校の場合
最後に国立大学附属高校を第1志望とする女子受験生の併願校をレベル別に考えてみましょう。
以下の併願校は実際の多くの受験生が併願校としているパターンです。
ちなみに女子が高校受験できる都内の国立大学附属高校は上記の通り3つです。
そして難易度の高い順に筑波大附属高校→東京学芸大学附属高校→お茶の水女子大学附属高校です。
そうはいっても、3校とも最難関な高校であることに違いありませんが。
具体例)
第1志望 | 併願校 | |
Aさん | 筑波大附 | 慶應女子(、渋幕)、早大本庄学院、市川 |
4)最後に
併願校の決定は難しいですよね。
しかし、併願校決定をを戦略的に行うことで高校受験の満足度は大幅に向上しますよ。
これからも受験生の皆さんを応援しますね。
都立高校入試の仕組みについての記事はこちらからどうぞ。
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